2024-06-05
最近、中国の消費に関する明るい話題が少ない。
ヤフーで「中国 消費」のキーワード検索しても
すぐに出てくるのは、「低調な個人消費が中国の経済成長の足かせに」
といったようなテーマだ。
そんな中、中国では、毎年定例の夏の通販セール618がまたやってきた。
夏の618、冬のダブルイレブン。その主役は、やはりアリババ社の「天猫」。
ピンドゥドゥやドゥインといった通販新興勢力の成長は激しいが、
今のところ、天猫は、まだオンラインショッピングのトップシェアを維持している。
今年618に、天猫は今までの予約販売を廃止し、消費者への還元率も大幅に引き上げている。
5月20日から5月28日、そして5月31日から6月20日の2回において
大きなセールを実施している。
実は1回目のセールはすでに終わっているが、その成果はいかがなものだろうか。
発表されたデータをみると、まあまあの勢いを維持しているので少しほっとしたところだ。
アップルの中国売上げが一時期悪くなったが、最近はまだ回復してきている。
実はiPhoneが5月20日の618セール開始後1時間以内に、すぐに15億元を売上げたのだ。
他にファーウェイ、小米(シャオミ)、vivoなど中国のスマホも初日で1億元以上の売上げがあった。
日本のソニー、任天堂、キヤノンもデジタル家電部門の上位10位入りを果たしているが、
日本の音楽プレイヤー、デジカメ、ゲーム機なども中国ではまだまだ人気だ。
化粧品の売上げをみると、とりあえず1回目セールでは大きな伸びを見せている。
5月20日初日セール開始4時間後にすでに11の化粧品ブランドの売上げが1億元(22億円)を突破していると報告されている。
その中、特に中国ブランドのPOROYAが4.7億元の売上げで大きくリードしているが、
他に現時点では化粧品売上げ上位10位入りしたのは、やはりロレアル、ランコム、エスティローダー、スキンシューティカルズ、ラメール、ヘレナ、オレイといった欧米ブランドばかりだ。
1回目セールでは、日本の化粧品が上位10位入りを実現されていないようだ。
最後の2回セール終了後、果たして資生堂が上位10位入りを実現できるだろうかが注目すべきことだ。
日本勢にとっての嬉しいニュースは、ユニクロが衣服類の1位にランキングされていること。最近、ユニクロの中国売上げがやや落ち込んでいると報道されているが、618において少なくとも天猫では今のところ1位を維持している。
他に面白いのは、すさまじい勢いで成長している中国のEV車市場。618セールでは、EV車も売れている。テスラがEV車の売上げ3位にランクインされている。
618セールが最後に終わったらまた情報をご提供できればと思います。
(画像は天下商網WeChatアカウント2024年5月29日によるもの)