2020-09-01
■ 弊社の上海現地オフィスの社員たちは、2月末から通常どおりの通勤スタイルに戻ってからはや半年も経ちました。
この半年の間に、東京ではコロナ感染拡大の第一波を経験し今は第二波の出口が待ち遠しく感じています。
上海ではどうかというと、ご存知の通り、3月8日の女王節(女性の日)というネット販促イベントでは、コロナからのリベンジ消費の勢いをまず、一度、目の当りにしました。
天猫のデータで3/8女王節の売上は昨年よりもアップし、2万ブランド以上が前年比100%を超えた。
ライブ中継といった新しい販促手段も急速な勢いで成長し、女王節ではタオバオライブ(淘宝直播)での販売量が前年比264%、最も取引の多かった日では650%増という報道もあります。
そして一番注目された夏の通販祭の6月18日の時、1か月前から各種の告知や宣伝が始まり、さまざまな販促キャンペーンが繰り広げられていました。
中国最大のECモールである天猫が発表されている今年の通販イベントの予定をみると、例年よりイベント数が増やされているのがわかります。
コロナ感染拡大を未然に防ぎ、オンラインへのシフトがさらに加速している。
民間企業だけでなく、各地の政府までも積極的にこうしたEC通販イベントに関わっており、国を挙げて経済を盛り上げていこうとしています。
こうした中、販促ツールとして活用され注目されているのが”ライブ中継”です。
ライブ中継といっても、日本の「ジャパネットたかた」のような商品特徴を上手に視聴者に伝えるスタイルよりも、「ライブ中継の有名人」とされる若いイケメンや美女が、彼らが獲得しているフォロワー数の多さを武器にメーカーと交渉して大きく値引きしてもらった商品を広く宣伝するのがメインなスタイルになっています。
また、最近の変化として弊社で注視しているのが、このような手法を上手く使い中国人の認知を上げてきた欧米製品と中国製品です。
この半年の間に、弊社がZoomやDing Talkなどを使って上海の美容ブロガー、弊社の上海女性社員、一般消費者を対象に定期的に調査も実施していますが、この中で、まず最近、特に感じるのは、日本もそうですが、マスクをつける習慣が広まり、肌荒れや化粧崩れが気にされている中で、積極的な販促を展開しているスキンケア商品が非常に多いということです。
実はこのような流れの中では、欧米系の化粧品などは、中国での露出や販促の勢いがまったく衰えを見せず売上げも伸ばしています。どうも中国の消費市場では、米中対立とは異なる動きをしているようです。
こうした激変の中で日本製品の影が薄くならないように、弊社では最新の状況を鑑み、流行の販促手法と従来の手法を効果的に組み立てて日本企業へ御提案していきたいと考えています。
一方、日本国内のインバウンドの様子はというと、観光客による消費は渡航制限などから無くなりましたが、中国内の物品購入意欲の高まりをうけて、在日中国人ソーシャルバイヤーが動いています。
EMSが止まっていた時でさえ、中国現地の倉庫やクローズしていた店舗と連携して、顧客から注文を受けて現地の倉庫や店舗から在庫を送るという手法が盛んでした。
その他に、Fedex、DHL、SFエクスプレスは動き続けていたのでEMS以外の配送手段を使ったり、EMSが正常化するまで待てるお客さまからだけ注文をとったり、配送時間を気にしないお客さまからだけ注文をとる人もいたました。
ソーシャルバイヤーの動きは、最近の中国人の日本商品の購入にはまたどんな影響を与えているのでしょうか?
【曰付】2020.9.1(火)
【演題】ライブ中継など中国のWithコロナ最新販促事情
【時間】14:00