春節における中国富裕層の消費力

2008-02-12

2月7日からの春節(旧正月)休暇。香港に訪れる中国大陸の富裕層は今年も昨年と同じく立派な消費能力を見せた。

2008年2月9日の香港「文匯報」によれば、旧正月3日目の9日に、「尖沙咀」「銅鑼湾」といった香港の繁華街では、ショッピングカーにブランド物の化粧品や衣料品を満載した大陸からの客でごったかえしとなっている。

早朝、香港繁華街「尖沙咀」のブランド専門店前、大陸からの富裕層はすでに長蛇の列を作っている。大陸からの富裕層顧客の消費力は香港人を驚かせた。

青島からの徐という客は、昨年、株売買でかなりの儲けをしたといい、香港に訪れて3、4日のうちに、20万元を使って時計などんのブランド物を買う予定である。ルイヴィトンのスーツケースや鞄を買うため10万元も用意したという。

しかし、徐より一足早い大陸の客も多かった。意中のヴィトンの鞄はすでに売り切れになっていた。金があっても意中の商品を買えない徐が無念さを滲ませていた。

杭州からの楊さんは中国で金融業を営む女性の富裕層。1家5人で香港を訪れ、ホテルに行く前まず時計のブランド店を訪れている。同じブランド物の時計は香港で買うと品質が保証されており、価格も中国国内で買うより数千元も安い。楊さんは30分の間に21万元もかかるオメガを2つも購入。「ブランド物の時計は値上げすることもある。株を買うよりは価値がある。新年だからこそ新しい時計を腕につけたい」と、意中の時計を手に入れた楊さんは満面の微笑みを見せた。

瀋陽からきた瀋さんは、時計や鞄にあまり興味がなく、香港に2日間滞在中、5万元でブランドのお酒を買い、家族とともに3万元のアワビ料理を楽しんだ。「お金でおいしいものを食べて自分のお腹に入れるのは何よりも確実だ。香港で高価の食材を食べるとニセモノに遭うことがないので、安心して食べることができる」と瀋さんがいう。

僕は大晦日の午後に大連に着いた。空港から乗ったタクシーで運ちゃんに聞いた。「旧正月は外で食べるのが新しい流行らしいが、今晩はどこで食べるのか」と。「外(レストラン)で食べるのは金持ちたちの贅沢。俺達は自分の家で食べるだけ」と言われた。旧正月の間、市内のどこのレストランも普段より数倍も値上がりしている。南の半分の中国は豪雪に見舞われている。数億人にも及び春節の民族の大移動。今年は億人単位の足が止められた。幸い中国政府の動きが早く、鉄道運輸の回復は思ったより早かった。それでも数多くの出稼ぎ労働者は結局、実家に戻れじまい。

富裕層の春節、出稼ぎ労働者の春節、僕の春節、、、、、、、
(写真:2008年2月9日香港繁華街でごったかえしとなった中国大陸からの買物客、杭州からの楊さん)

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