2016-06-17
~中国現地の日本商品熱がアツい!~
2016年に入った後も訪日中国人観光客の数は増加しています。百貨店における売り上げが減少しているとはいえ、中国人が日本商品を大量に購入する現象は、変わりなく続いています。去年の後半から越境ECが盛り上がったこともあり、
日本に旅行へ行けない中国人も、より便利に日本商品を購入できるようになりました。
最近日本に住む中国人に爆買い対象となった日本商品について尋ねてみると、こんな面白いことをよく言われます。
「現地の中国人の友人にその商品のことを質問されてはじめて知った」「現地の中国人に購入を頼まれてはじめて知った」などなど、、、
え!?日本に住んでいながら、中国に住む中国人に言われて日本の商品をはじめて知ったわけですか?
不思議に思うかもしれませんが、実はそれなりの理由があります。
訪日中国人観光客が増え始めたのは、2014年からのことです。2014年には2013年の約2倍にあたる、240万人の中国人観光客が日本へ押し寄せました。ただ、当時は多くの中国人が日本商品について詳しくなく、商品の口コミも限定されたものでした。
そんな中、在日中国人は、日本に住んでいるため、日本の良い商品についてある程度知っていますし、中国にいる中国人によく日本の商品を聞かれるので、日本商品の情報源として大きな役割を果たしました。現在もその流れは続いています。
2014年、2015年と訪日中国人観光客数が倍々ゲームのように増え、中国人による爆買い現象が進むと、それをチャンスと捉えた並行輸入(ソーシャルバイヤー)たちが、微信(Wechat)の公衆号(パブリックアカウント)や微博(Weibo)などを通して、さまざまな日本の商品を紹介し始めました。マツモトキヨシなどでよく見かける「12神薬」が話題になったのもこの時からです。
しかし、多くの中国人観光客が日本商品を購入し、中国国内における口コミが増えだすにつれ、微信の公衆号や微博のパワーブロガーなど、中国国内の人たちが自ら様々な日本商品を取り上げるようになってきています。さらには、日本商品使用後のレビューをメインな内容とする「小紅書」などのアプリや越境ECが急速な成長してきたことにより、現地の中国人がより便利に、スピーディーに日本商品の情報を発信・入手し出したのです。
先週末、日本商品のプロモーションイベントを上海で開催しました。参加したのは20代後半の日本商品好きなおしゃれな現地女性ばかり。約半数が日本によく行き、ほとんどは越境ECで日本商品を購入しています。
↑弊社が上海最先端層向けに開催した日本商品体験会
何が印象深かったかというと、上海女性の日本商品に対する情熱です。興味を持った日本商品について、その場ですかさず購入できないかと粘り強く交渉し始めるのです。参加企業の担当者も彼女の気力に負けてしまい、1本しかないサンプルをそのまま譲ってしまわざるをえなかったのです。
まさに「中国現地の日本商品熱がアツいのだ!」これは実に面白いことです。
やはり、「中国で売りたければ、現地に売りに行け!」です。越境ECで日本の商品を売ることができる時代なのですが、他社に先んじて売りたいならやはり現地に飛び込むことが大切です。
では、「現地でどのようにアピールすればいい?」「日本におけるプロモーションと同じ方法で中国人に伝わる?」といった悩みはどの企業でも抱えていると思います。まずは、現地に行く前のステップとして、在日中国人たちから、中国人消費者としての感覚や意見をヒアリングすることがお勧めです。そうすれば、ステップ2として、現地に行って、中国人に伝わりやすい形でアピールすることができるのです。
商品購入者が増え、「使って良かった」という口コミが増えれば、今度は日本に住む中国人がその情報を逆輸入し、日本商品の情報を話しているパワーブロガーや、代購(並行輸入)をやっているソーシャルバイヤーなどが、皆一斉に、この人気に乗り遅れないよう、こぞってSNSで取り上げ始めます。そうなると新たな爆買い商品がまた生まれるのです。
まさに今、このようなサイクルができているわけです。
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