2006-11-06
ちょっと意外だったが、中国の貿易赤字の最大の相手国は日米ではなく韓国なのだ。中国商務部の統計によると、台湾地域を除いて、2005年の中国の最大の貿易赤字の相手国は韓国で、対韓貿易赤字は417億ドルで前年度より21%増である。日本は中国にとっての第2位の貿易赤字の相手国だが、実は貿易赤字の金額は韓国よりぐんと低い165億ドルでしかも前年度より21%も下がっている。
当然ながら韓国側からみると最大の貿易黒字の相手国は中国。韓国の国際貿易協会(KITA)によると、2005年における韓国の中国に対する輸出額は620億ドルで美元前年度より24%増である。アメリカは韓国にとっての第2の輸出国だが、05年の韓国のアメリカへの輸出額は413億ドルで前年度より3.5%も低下。そして韓国の日本に対する輸出額は240億ドルしかない。ちなみにどうやら韓国側の統計では05年の韓国の中国に対する貿易黒字は234億ドルである。
その韓国の最大の貿易赤字の相手国はなんと日本である。日本の韓国に対する貿易黒字は244億ドルとなっている。
中国の最大の貿易黒字相手国は米国で、2005年の中国の対米貿易黒字は1141億ドルとなっている(中国側の統計)。それに対して韓国の対米貿易黒字はわずか107億ドで、対中貿易黒字の半分にも及ばない。
2001~2005年までの5年間、日中間の貿易は6796億ドルに達するなか、中国の対日貿易赤字551億ドルとなっており、貿易総額における赤字の比率は8%である。それに対して同じ5年間における中韓間の貿易は3452億ドルだが、中国の対韓貿易赤字は1231億ドルで赤字率は36%にもなっている。
以上、中国の南方都市報06年10月26日の報道からまとめたものだが、どうやら中国はアメリカから稼ぎ、韓国が中国から稼ぎ、そして日本が韓国から稼ぐという構図右なのだ。日中間だけをみると輸出している製品の構造はともあれ数字は比較的にバランスの取れた相互依存の関係が浮き彫りにされる。感情的な嫌中・嫌日に走る前にこうした事実をまず勉強してほしい。韓国は日中のギクシャクを横目に中国からどんどんと稼いでいるのだ。