中国人に売り込む最新ツール「微信」の活用術【連載2/3】

2014-11-05

■フォロワーの数だけが重要なのではない!

さて、仮に企業が微信を立ち上げたら、果たしてその効果はどのように評価すれば良いでしょうか?SNSを少しやっている日本企業は、たいがい、まず「フォロワー数」をみて評価しようとします。フォロワーとは、微信をフォローしている利用者数のことです。「フォローする」とは、友達になって繋がる、ということです。フォローすれば、その友達が微信でアップされる新しい情報は随時に自分のスマホに表示されるので、いつでもその内容を読むことができます。

ここでまず言いたいのは、「フォロワー数の多さが一番重要なことではない!」、ということです。微信も他のSNSツールも皆同じですが、フォロワー数が多いからと言って、情報が広く読まれるとは限らないのです。

■それよりもっと重要なのは、発信する内容!

多くのフォロワーを集めたとしても、企業が発信する内容に関心を持たれなければ、大勢の人が集まっている広場で独り言を呟くようなもので、伝えたいことは全く伝わらないのです。

実はこんな事例がありました。微信を立ち上げてからしばらくの間、フォロワーはたった3人しかいなかったのです。しかし、ある時この3人がリツイートした内容が、短時間でリツイート(転載)が繰り返され、、、たった3日間で延べ758人の閲覧数を獲得し、拡散率約253%に達しました。なぜこんなに凄いことになったのかというと、読者の関心を呼んで、共鳴を得た内容を発信したからです。発信内容は、メーカーが発信したいものより、消費者が読みたい内容を発信しないといけいないということをいつも忘れがちです。

中国では、今、微信を運営している会社が多いので、ある程度の経験則もできていります。通常、微信の情報発信1回に対して、閲覧数はだいたい全フォロワー数の約10~20%です。つまり、100人のフォロワーがいた場合、そのうち10~20人が読んでくれるというわけです。この10~20人のうち、さらにリツイート(転載)してくれる人はまだ10%足らずしかいません。つまり情報を読んだだけでなく、他の人にも広げてくれる者は全フォロワー数の約1%~2%しかいないのです。

(次号に続く)(中国市場戦略研究所上海オフィス・王健)

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