読売オンラインが弊社取材記事を掲載

2010-10-14

読売オンラインは10月1日に弊社への取材記事を掲載した:

中国の地方都市はサムソン、LGが席巻

新興国、なかでも中国への日本企業進出は、昨日今日始まった話ではない。過去数度の中国進出ブームがあり、成功した企業の影には、今も赤字を抱えている会社、そして撤退に追い込まれた会社もたくさんある。

毎日のように新聞紙面を飾る日本企業の中国進出。中国市場戦略研究所の徐向東・代表取締役は「どれだけの会社が中国で成功できるのか」と、厳しい目で見つめている。徐さんの会社は中国に進出する日本企業向けにコンサルティングサービスを提供する。中国地方都市の視察から帰ってきた翌日、厳しい現状を聞いた。

10年以上前から進出する日本企業は多いが、サムソン、P&G、ユニリーバのように大成功した会社はほとんどないという。「報道通りの結果を出したと思えるのは日産自動車くらいでは」。リーマンショック以降、国内の販売不振を理由に起きた中国進出ブーム。徐さんはその一部にも懐疑的だ。

「今は『新興国市場に進出する』と言わないと株価も落ちてしまいますからね。本気でビジネスする気があるのか疑いたくなるような例がたくさんあります。株主や世間に対するエクスキューズ(言い訳)として進出を口にしているだけではないかと」

徐さんは、中国・四川省の成都、重慶という2級都市と、徳陽、綿陽、楽山、眉山など人口100万~300万人の3~5級都市を回ってきたばかり。3~5級都市の写真を見直すと、北京・上海などの1級都市、2級都市と違いがわからない。地方都市の発展のスピードを改めて思い知った。

「日本企業の製品、サービスを見かけるのは1級都市が中心。3~5級都市ではほとんど見かけません。1級都市の消費は飽和状態に近いが、2級以下の都市は伸び盛り。店の棚に並ぶのは欧米系と中国の会社、そしてサムソン、LG電子といった韓国の会社の製品ばかり。日本製品は影も形もない。それが現状です。それらの製品は、インドやベトナム、インドネシア、そしてアフリカなどでも売れる力があります」

日本企業は、技術のイノベーション(革新)でリードしたが、ビジネスモデルで遅れをとった。「ビジネスモデルのイノベーションはほとんどなかったように思える。『ビジネスモデルのイノベーションでは、中国の方が勝っている分野もあるのでは』と、ある中国の経営者が中国のテレビで言っていた。日本企業が抱える課題のひとつを言い当てている」

詳しくは下記のリンクをご覧ください

http://www.yomiuri.co.jp/net/global/20101001p02.htm

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